2012/11/29

カイロでの抗議デモ


エジプトでは過去数日に渡り、カイロ市内タハリール広場を中心に大統領に対する抗議デモが行われています。

(EPA)

事の発端は、モルシ大統領が今月22日に大統領の権限を大幅に強化する新しい憲法宣言を発表したことによります。この発表を受け、民衆の間では「独裁につながる動きであり、ムバラク前大統領の長期政権を倒した民衆蜂起を台無しにする」との批判が起こり、デモが呼びかけられました。

27日のデモは、約20万人が集まる非常な大規模なものとなりました。

(Reuters)

同社はカイロ・オフィスがタハリール広場から比較的近いため、25日からは念のために自宅待機と命じられています。
過去2、3日は滞在先のホテルから出ていないため、デモ最前線の様子は体験していませんが、現地におり感じている雰囲気としましては、デモ参加者以外は意外と冷静に現状を見ています。

テレビのニュース報道を見ていると、上の写真ような状態が国内全土で見られるような印象を抱いてしまいます。
しかしこのような状況はタハリール広場を中心とした数カ所のみに限られたものであり、その他の場所では人々は普段通りの生活を送っています。デモが既に発生していた23日には同僚と夕食を取りに出かけていましたが、何一つ変わったところは見られなかったくらいでした。

騒動を受けて裁判所は124日に大統領憲法宣言の合法性を問う審理を行うことを決定しています。
それまでは短期的には不安定な状態が続くと見られていますが、一日も早い収束を祈りつつ、今後も最新情報をお伝えできますよう注意深く見守って参ります。

(EPA)

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