外出禁止令中のカフェ文化

夜間外出禁止令が発令されているエジプトで、人々は長い夜の時間をどのように過ごしているのでしょうか。

本日はデイリーニュースエジプトの記事、
「Curfew Cafe Culture」（外出禁止令中のカフェ文化）をご紹介します。

（c. Daily news Egypt）

ソリマン・ゴハール通りのカフェは外出禁止令が発令されて2週間たったあたりから夜の営業を開始した。

アドハム・ラドヒは、シーシャの煙をくゆらせながら多くの仲間たちと情報交換や冗談を言い合っていた。「外出禁止令が発令されたばかりの時はどれだけ事態が深刻なのかを毎回確認する必要があったよ。それに初日はカフェも閉まっていたけれど、今では朝の3-4時まで開いている。」

彼のようにカフェに集まる人々は、夜間に出かけることについて罪悪感を感じているようだ。しかしミントティーを飲みながら一日の出来事を報告し合う楽しみには、多少のリスクを冒す価値がある。

店主のアシュラフは常連客にひっきりなしに飲み物を提供している。最も稼ぎ時である夜にお店を閉めるのは、賢い考えとは言えない。彼に記事に本名を出してもいいかと聞くと、「なんでそんなこと気にするんだ？」とおかしな顔をされた。「見てみなよ、一晩中店の中にいるんだから、外出禁止令は破っていないだろう！」と、ラドヒ達と笑いあった。「ここは彼らの家のようなもの。カフェを閉めたら彼らの行き場がない。」

アシュラフは警察や軍部を恐れてはいないと言う。「お店を開けておくことで、少なくとも夜道をさまよう人達の数は減る。結果的に安全維持に貢献しているようなものなんだ。きっと警官がここを通りがかったら、一緒に座って一杯1.3エジプトポンド（約20円）のミントティーを飲んでいくと思うよ。」と話した。

「誰も仕事が終わったらすぐに帰って家にずっと引きこもったりはしないよ。そんなことしたらみんないらいらして喧嘩を始めて、頭がおかしくなる。まったくありえない。」

 Hannah Wilkinson （ハンナ・ウィルキンソン）

（10月4日現在、外出禁止時間は午前12時－午前5時。週末にあたる金曜日は午後7時－午後5時に縮小。）