2013/07/08

30日間、走り続けたエジプト人

政変前後にたくさん生まれたアートの中から、
本日は「30 日間、同じ場所で走り続けて(30 Days of Running in the Placeをご紹介します。

こちらがアーティストのアフメド・バシオーニ氏


(c. Ahmed Basiony)

同氏の作品は昨年のベネチア・ビエンナーレにも出品され、
日本でも昨夏に森美術館で開催された「アラブ・エクスプレス」展で展示されました。

この作品には、同氏が屋外に設置された透明な部屋の中で行ったパフォーマンスが記録されています。
彼は1日に1時間、観客に姿を晒しながら、その密閉された部屋の内部を走るという行為を30日間続けました。

彼の身体は透明のビニールで覆われ、いくつものセンサーが取り付けられており、このセンサーを通じて、
走行中の発汗や歩数が、部屋の奥に設置されたスクリーンにリアルタイムに映像化されるというものです。

つまり、彼の身体の状態がスクリーン上で視覚化されるというパフォーマンス


(c. Art and Electronic Media)

彼は2011年の政変中、デモの撮影をしている間に亡くなりました。

そのため残念なことにベネチア・ビアンアーレが開幕した時には既に亡くなっていましたが、
その3日前に自身の手で撮影したデモの映像は、友人らにより展示に加えられました。

こちらがパフォーマンスの記録映像と政変のデモを撮影したものを組み合わせたものです。

ベネチア・ビエンナーレに出展された作品


こちらのウェブサイトには彼が生前フェイスブックに残したメッセージが載せられています。


(参照: http://kumiko-jp.com/archives/53787513.html

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