2013/04/15

ヒジャブは誰のもの?

イスラム教徒の女性が頭に装着するスカーフのヒジャブですが、英国ノーウィッチ出身の学生ジェス・ローズ氏(21)
イスラム教徒ではないのにヒジャブを身につけ一日を過ごしてみたそうです。

前からヒジャブを試してみたかったローズ氏は、イスラム教徒でないことから機会に恵まれませんでした。
しかし2月1日の世界ヒジャブ・デーに友人に勧められたことをきっかけにトライしました。

ローズ氏は、「彼女(友人)は、ヒジャブを身につける人がイスラム教徒である必要はないと説明してくれました。
ヒジャブは確かにイスラム教につながるものだけれど、ヒジャブ自体は単純に「謙虚さ」にまつわるものだと聞き、それならやってみようと思ったのです。」と話します。

こちらがヒジャブをつけないローズ氏(左)とつけたローズ氏(右)。

(BBC)

国際ヒジャブ・デーに非イスラム教徒の女性がヒジャブを身につける動きは、
米ニューヨーク在住のナズマ・カーン氏の提唱によりSNSなどを通じて世界50カ国以上に広がりました。

カーン氏は11歳の時にバングラデシュからニューヨークに引越しましたが、
学校でヒジャブを身につけているのが彼女だけだったこともあり、多くの差別を受けてきました。

「小学校でのニックネームはバットマンやニンジャでした。アメリカに来たのが9月11日の同時多発テロの直後だったこともあり、クラスメイトは私をオサマ・ビン・ラディンやテロリストとも呼びました。あまりにひどいです。そして私は、この差別を終わらせる唯一の方法が、我らが仲間の女性たちにヒジャブを実際に身につけどのようなものか経験してもらうことだと思いついたのです。」

ローズ氏が1カ月に渡るヒジャブの着用を決めた時、彼女の両親の自然な反応は「それは本当に良いアイデアだろうか。」でした。
彼女の周りの人々は、道ばたで心ない人から攻撃を受けたりしないかと心配したのです。

彼女自身も当初は全く不安がなかったわけではありませんでした。
しかし着用から1週間が経った頃、思っていたよりもポジティブな周りの反応に驚いたそうです
「説明するのが難しいのですが、人々はとても協力的で、特にお店で買い物する時などは非常に親切でした。

ヒジャブは多くの人にとって抑圧と差別の象徴とみなされ、しばしば欧米ではわかりやすいターゲットとされてきました。
このような活動が相互理解を深めることを願うばかりです。

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